【マーケティング目線で考える】集客を成功させる店舗デザイン

店舗開業者

1.店舗のデザインの段階でマーケティングが重要なのはなぜ?
2.集客に困らないためにやっておくことは?

こういった疑問に答えます。

本記事の内容
  1. 店舗デザインにマーケティング目線を取り入れる重要性
  2. STP戦略は開業前に必ずやっておくべきです。
おくむら

この記事を書いている僕はマーケティング会社を経営しており、オフライン・オンラインの両軸で店舗事業者様の集客支援をしております。

また、建築学科を卒業し住宅の設計士をしていた経験もあり、現在は店舗デザイン×マーケティングのトータルプロデュース事業もしております。

実際に有馬温泉の店舗様をやらせていただき、年間の集客率が8割以上増加した経験があります。

店舗のデザインの段階でマーケティングが重要なのはなぜ?

こういった僕が解説していきます。

実店舗を運営する際に、集客に直接大きな影響を与えるのが店舗のデザインです。

しかし、マーケティングを重視した店舗作りをしないと、人が来ない店舗となってしまい廃業にもなりかねないです。

こちらの記事でも解説していますが、おしゃれだけにこだわって店舗デザインをしてしまったら失敗してしまいます。

そこで、マーケティングを重視した店舗作りをするうえで考慮すべきなのがSTP戦略という考え方です。

STP戦略とは簡単に言うと、どこの誰に、どんな立ち位置で商品・サービスを提供するのか。というとてもシンプルな考え方であり戦略です。

STP戦略(エスティーピー)とは、S(セグメンテーション)、T(ターゲティング)、P(ポジショニング)の3つの英語の頭文字をとった用語です。日本語に訳すと、Sは市場細分化、Tはターゲットとする市場の決定、Pは自社の立ち位置を明確にすることです。

引用:https://ferret-plus.com/9701

そもそもSTP分析の目的は、マーケティング戦略の明確化や顧客・ユーザーニーズの把握、他社との差別化などが目的です。

STP分析により、市場の全体像や狙うべき市場、他社との関係性などを分析できるため、どのようなマーケティング戦略を市場の中で行えばよいのかが把握しやすくなります。

自社や競合他社などの市場に変化があったときに、STP分析を行うことが一般的です。

STP戦略は開業前に必ずやっておくべきです。

現在でも多くの店舗事業者が開業する際に、マーケティング活動のための有効な手段としてSTP戦略を採用しています。

店舗のデザインを決定する際にもさまざまな面で応用できる考え方です。

運営会社の株式会社ツクルの代表奥村がtiktokでSTP分析について簡単に解説していますので、こちらも参考にしてみてください。

セグメンテーション

セグメンテーションとは、市場をニーズや顧客などの共通する項目によって細かく分ける作業のことです。

市場は、「消費財市場」「生産財市場」の2つに分けられます。

消費財市場はBtoCで、生産財市場はBtoBで用いられます。店舗事業者なら、おそらく消費財市場のBtoCのほうがほとんどだと思います。

一般的に、「デモグラフィック(人口統計的変数)」「ジオグラフィック(地理的変数)」「サイコグラフィック(心理的変数)」「ビヘイビアル(行動変数)」の4つの指標を設定し、セグメンテーションします。

要するにセグメンテーションにおいては、どこまで細分化するべきか、自社の強みが活かせる市場かなどを検討することが大切ということです。

消費財市場

消費財市場とは、消費を目的として個人や家庭で使用される財やサービスを対象とする市場のことで、以下の4つの軸に分類されます。

  • 人口動態軸:年齢・性別・家族構成・職業など。主に統計調査をもとに判断できます。
  • 地理軸:地域・人口密度・住まい・文化・行動範囲など地理的要因に絡む情報。地図や国の調査結果などを参考に判断できます。
  • 社会心理学軸:ライフスタイル・価値観・パーソナリティ・購買動機など個人の心理にもとづく情報。アンケート調査やヒアリングなどの結果をもとに判断できます。
  • 行動軸:購買活動・購買心理・購買契機など個人の行動に焦点を当てた情報。主に顧客の行動追跡データなどをもとに判断できます。

生産財市

生産財市場とは、生産のために使用される財やサービスを対象とする市場を意味しています。

  • 人口軸(業種・企業規模・地域など)
  • オペレーティング軸(使用頻度・使用量・顧客の能力など)
  • 購買アプローチ軸(購買方針・購買意欲など)
  • 状況要因軸(緊急性・受注量など)

ここまで細かくできれば上出来です。開業までにこれらを考えられている方は非常に少ないですが、これを1ヶ月考えるだけで店舗の成功率は格段と上がります。

目先の利益を求めて先走って開業するか、一旦立ち止まって思考してから1ヶ月遅れて開業するか。

自分ならどちらにしますか?

ターゲティング

ターゲティングとは、セグメンテーションで細分化した市場をもとに、自社が他社と違ってどの市場を狙うべきかを決定することを指します。

自社の商品・サービスの強みが活かせるような市場、自社のブランドイメージやコンセプトなどにあった市場を選びます。

これも考え方によりますが、自分たちの作りたいものから事業を考えることを「プロダクトイン」といいます。それに対して、市場のニーズを調査して顧客が求めていることから商品・サービスを作り出すことを「マーケットイン」と言います。

ここでは主に「マーケットイン」での考え方になりますが、「プロダクトイン」から事業をつくる場合は自社の商品に当てはめて考えてみて下さい。

ターゲティングは、以下で紹介する3つの手法を用いることが多いです。

集中型マーケティング

狙う市場を絞り込んでマーケティングを行う手法です。市場を絞り込むことで特定の顧客にアピールできる手法のため、高級ブランドやニッチな商品などの、熱狂的なファンが付いている場合は効果的です。

例えば、マーケティングはいろんな業種にも対応できる職種ですが、自分が好きな業界や知っている業界に特化することを集中型マーケティングといいます。

差別型マーケティング

セグメンテーションにより細分化された複数の市場に対して、それぞれのニーズに合致した製品を提供する手法のことです。複数の市場を対象に、複数の製品を開発・提供していきます。

例えば、「複数の料金タイプを設定する」「類似するジャンルの製品の機能を変更して販売する」などの方法が挙げられます。

無差別型マーケティング

セグメンテーションによって細分化した市場を無視して、さまざまな市場に同じ商品やサービスを供給する手法です。幅広い顧客に働きかけることができ、資本金が多い大企業や食料品などに向いています。

これは、資本力が多くない中小企業には向いていないのであまりおすすめはしていません。

ポジショニング

ポジショニングとは、ターゲティングで決定した市場について調査し、自社の立ち位置などを把握することをいいます。

市場の競合他社の価格や機能、品質などを調査し、自社の商品・サービスと比較します。その上で、どのような点で優位性があるかを明確にする作業です。

これは自社がどんなところが競合他社よりも優れていて、どんなところが魅力的なのかを把握する工程になります。

例えば、X軸を品質・Y軸を価格と見たときに、この4つに分けられるところのどの部分を自社は狙っていくのかを明確にすることです。

引用:https://pickles.tv/blog/archives/5016/

高品質で高価格のところを狙っていくのか、それとも低品質で低価格の市場を狙っていくのか。

ここはSTPの最後の部分になりますが、重要なところです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はSTP戦略について主に解説しました。

かなり情報量が多かったと思いますが、それだけ重要なステップになるので見返して覚えるようにしてくださいね。

今開業準備をされている方、これから開業しようと情報集めをしている方、もう既に開業している方、全ての方に通ずるお話になったのかなと思います。

店舗デザインラボでは、【内装デザイン×マーケティング】を軸に発信しております。これから開業される方・開業しようと情報集めをしている方に向けて、店舗ビジネスで失敗しないような内装デザインとマーケティング戦略について、おばあちゃんでもわかるように噛み砕いて発信しています。

運営会社の株式会社ツクルについて

株式会社ツクルは、岐阜県と京都府に拠点を構える建築マーケティング会社です。飲食店、オフィス、居酒屋、寿司店、バー、美容室、物販店、クリニックなどのマーケティングの集客部分から内装設計まで承っております。

私たちは企画・設計から開業後の集客支援までを一気通貫して請け負うことができます。施工は私たちが信頼するパートナー会社に責任を持って発注代行いたします。

また、私たちは、お客様のご希望を出来る限り叶えるために、お見積もりをする前に電話や対面などで直接お客様とお話をさせていただく時間を設けさせて頂いております。店舗開業やリニューアル、デザイン、開業後の集客関するご相談がございましたら、まずはお問い合せフォームよりお気軽にご連絡ください。

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