店舗展開に伴う内装設計・インテリアデザイン

クリニックの理念「メイクアップよりベースアップ」を具現化しました。このコンセプトに基づき、自然で穏やかなベージュトーンを基調とした空間設計を行いました。元々着付け屋さんでしたが、一部を残して全て解体して現状回復してから着工しました。

空間がブランドになるために

訪れる方が最初に目にするエントランスは、ガラス張りでありながら半透明のレースを使用して外からの視線を柔らかく遮ります。来院者に優しさとプライバシーを感じてもらうための工夫をしました。出入りの多いカウンセリングエリア、診察・オペ・リカバリーエリアに分け、プライバシーに最大限配慮したプランで構成しました。動線のメインとなる廊下は、ブラケット照明を付けることにより、廊下に水平方向の広がりを表現しました。

また、従来のクリニックは部屋が細分化された機能優先型の配置計画となり、壁面と建具が必然的に多くなってしまいます。そこで、部屋が多い一般的なクリニックと異なり、壁角や家具にはRを取り入れることで、建具や棚にもRをとりながら、空間全体のトーンに調和させています。従来の空間に対する既視感や緊張感を取り除き、照明の陰影に美しさをもたらします。

空間全体の仕上げは、機能により素材は分けつつ、クリニックのブランドアイデンティティを形作るカラースキームには、各素材の機能性を保ちつつ、空間、グラフィック、ウェブサイトを通じて統一感を持たせ、訪れる全ての人が視覚的にも心地よく感じる空間を実現しました。